思春期にニキビで悩んだり、社会人になってから湿疹を繰り返したりと、肌荒れに悩む男性も少なくないだろう。
たしかに、男性の清潔感は”肌で決まる”といっても過言ではない。
だからこそ、肌荒れの原因と対処法をしっかりと学んでおくべきだ。
正しいスキンケアや肌荒れに効く成分もチェックして、今から美肌を目指していこう。
【この記事でわかること】
- 肌荒れの原因はバリア機能の低下にある
- 肌荒れの種類「乾燥・ニキビ・赤み・湿疹」
- 肌荒れを治すポイントはバリア機能の修復とターンオーバーのサイクル
Contents
男が悩む肌荒れの原因・種類
まずは男性が悩む肌荒れの種類と原因を確認しておこう。
- 乾燥、カサつき
- ニキビ、吹き出物
- 赤み
- 湿疹、かゆみ
乾燥・カサつき
乾燥は、よくある肌荒れの症状の1つ。
肌がカサついていたり、粉吹き※があったりするときは、肌の乾燥を疑うべきだ。
※肌表面の水分がなくなり、角質が剥がれ落ちている状態。
そもそも乾燥肌の原因は、肌のバリア機能の低下。
健康な肌は適度な皮脂によって、皮膚内の水分を保たれている状態だ。
しっかり肌にうるおいを蓄え、外部刺激からバリアしているのである。
しかし皮脂量が減少すると体内から水分が蒸発し、直接ダメージを受けてしまうのだ。
乾燥肌は生活習慣によって引き起こされることが多い。
- 冷房/暖房の効いた屋内に長時間いる
- 紫外線対策をせず外出する機会が多い
- 洗顔後に保湿ケアをしていない
- ビタミンB群が不足した食事を摂っている
また加齢による皮脂分泌の減少も、バリア機能の低下を招いてしまう。
まずは保湿ケアを徹底して、肌のバリア機能を回復させるのが重要だ。
(関連:【男の乾燥肌を治すメンズスキンケア】乾燥肌の原因や化粧水・洗顔の選び方、予防対策まとめ)
ニキビ・吹き出物
ニキビや吹き出物に悩んでいるメンズも多いだろう。
皮脂の過剰分泌によって、毛穴が塞がれてしまうのが主な原因。
皮脂で毛穴が詰まると、汚れをエサにニキビの元であるアクネ菌が繁殖してしまう。
特に思春期は、アンドロゲン(男性ホルモン)の増加によって皮脂が分泌されやすくなり、脂性肌になりやすい。
大人の場合はストレスや食生活の偏り、洗顔量のすすぎ残しなど、皮脂分泌の原因は多岐にわたる。
毛穴汚れの解消し、皮脂量をコントールするのが、ニキビ・吹き出物を治すカギだ。
赤み・腫れ
肌の赤みや腫れも、肌トラブルの一種だ。
肌の内側で炎症が起きていると、赤み・腫れにつながってしまう。
そもそも炎症は、身体の免疫システムによる正常な反応だ。
乾燥や外部刺激で傷ついた肌から細菌などが侵入すると、身体は白血球などの免疫細胞を集めて、ダメージを受けた部分を排除しようとする。
その結果、赤みや腫れにつながるのだ。
特に夏場は、日焼けにも要注意。
日焼けは肌がやけどをしている状態で、しっかり冷やさないと赤み・腫れが残ってしまう。
また肌荒れを繰り返すと、皮膚の毛細血管が拡張し、赤みが続きやすくなる。
赤みや腫れを改善するには、しっかりとスキンケアをして肌を整えるのが重要だ。
湿疹・かゆみ
湿疹やかゆみは、比較的広い範囲で細かいブツブツが出るのが特徴。
湿疹やかゆみの原因は、外的因子(アレルゲン)・内的因子(アトピー素因)の大きく2つに分けられる。
「シャンプーが肌に合っていない」
「花粉やハウスダストにアレルギーがある」
など、外的因子によって引き起こされる場合はほとんどだ。
- 化学物質(薬・洗剤・化粧品など)
- 花粉
- ハウスダスト
- ウイルス(細菌・カビ)
また健康状態やアトピーなどの体質によっても、湿疹やかゆみを繰り返している方もいるだろう。
湿疹やかゆみは、まず市販薬・処方薬を使ってかゆみや炎症を抑えるのが先決だ。
男の肌荒れを即効で治す方法4つ
肌荒れを治すには、根本的に生活習慣の改善が必要不可欠だ。
下記のように洗顔やスキンケア、食事、睡眠を見直してみてほしい。
- すすぎ残しに注意して、しっかり洗顔する
- 肌質に合ったアイテムでスキンケアをする
- 食べ物・サプリで体調を整える
- 眠る環境を見直して睡眠の質を高める
正しい洗顔方法で汚れをしっかり落とす
肌荒れを改善したいなら、正しい洗顔方法を身につけるのが大前提。
洗顔は肌に溜まった不要な皮脂や古い角質を洗い流す、必要不可欠なプロセスだ。
下記の正しい洗顔のやり方をチェックしておこう。
- 手をキレイに洗う
- ぬるま湯で顔表面の汚れを洗い流す
- 洗顔フォームで”ツノ”が立つまで泡立てる
- 皮脂量の多い部分から泡を乗せ、顔全体に広げる
- ”泡を転がす”ように30秒ほど洗っていく
- ぬるま湯で”泡を溶かす”ように洗い流す
- 清潔なタオルで水分を拭き取る
泡立ての目安は手のひらを返しても落ちないくらいの弾力がベスト。
キメの細かい濃密な泡は、毛穴汚れやホコリを吸着してくれる。
ゴシゴシと肌を擦りながら洗顔せず、指の腹でやさしく泡を伸ばしていこう。
泡を乗せるときは、Tゾーン(額~鼻)→Uゾーン(頬~顎)が鉄則。
洗顔の時間が長すぎると、必要な皮脂まで落としてしまうので要注意だ。
またぬるま湯の温度は、「少し冷たい(30℃~32℃程度)」と感じるくらいが最適。
特に洗い流しのときは、毛の生え際やフェイスラインにすすぎ残しがないように気をつけよう。
洗顔1つ変えるだけで、肌荒れの防止・改善は段違いになるはずだ。
スキンケア(化粧水・保湿剤)を見直す
肌の状態に合わせてスキンケアアイテムを選ぶのも、肌荒れを早く治すコツ。
たとえば脂性肌なのに皮脂を閉じ込めすぎるアイテムを使っていると、ニキビが改善しない…ということにもなりかねない。
スキンケアアイテムを選ぶときは、下記の表を参考にしてほしい。
スキンケア | タイプ | 効果 | おすすめ成分 |
---|---|---|---|
洗顔 | アミノ酸系 | 肌にやさしくマイルドな洗浄力(乾燥肌向け)。 | ・ココイルグリシンK ・ココイルグルタミン酸Na ・ラウロイルメチルアラニンNa |
石けん系 | 皮脂を落とす洗浄力が強め(脂性肌向け)。 | ・ミリスチン酸 ・パルミチン酸 ・ラウリン酸 | |
アクネケア | 肌を整え、皮脂を抑制してくれる(ニキビ肌向け)。 | ・グリチルリチン酸2K ・イソプロピルメチルフェノール | |
化粧水 | アストリンゼン (収れん成分) | 肌を引き締めて毛穴を縮める。 皮脂の分泌を抑える。 | ・クエン酸 ・ミョウバン ・ハマメリスエキス ・カラミン |
乳液 | 油性成分 | 肌の柔軟性を高める。 肌表面を油分で覆い、水分を逃がしにくする。 | ・スクワラン ・ホホバ油 ・ワセリン ・セタノール ・パラフィン |
保湿成分 | 肌の内側と外側の両方からうるおす。 肌内部の保水力を高める。 | ・セラミド ・ヒアルロン酸 ・コラーゲン |
「あまり意識せずスキンケアアイテムを選んでいた」というメンズも、この機会に配合成分も見直してみよう。
もちろん、洗顔後に何もつけないのは絶対にNG。
「毎日化粧水・保湿剤を塗る」のが美肌への第一歩だ。
食べ物・サプリで不足成分を補う
食事やサプリで不足している栄養を補うのも、肌荒れ改善に効果的。
皮膚の素となるタンパク質や便秘を防ぐ食物繊維など、肌の状態に合わせて選んでみよう。
栄養素 | 働き | 豊富に含まれる食材 | |
---|---|---|---|
タンパク質 | 肌、筋肉、内臓、皮膚、血液など身体の主要な構成成分となる。 | ・肉(鶏のむね肉・ささ身、牛、豚のヒレ肉・もも肉) ・魚(サバ、アジ、イワシ) ・卵 ・大豆、大豆製品 ・乳製品 | |
必須脂肪酸 | 肌、皮膚の乾燥を防ぐ。 | ・肉(牛ロース、豚ロース、鶏皮) ・魚(ウナギ、秋刀魚) ・植物油(ヒマワリ油、エゴマ油、オリーブ油) ・種実類(マカダミアナッツ、松の実、クルミ、ゴマ) | |
食物繊維 | 便秘の予防(整腸効果により肌荒れを防ぐ)。 | ・穀類(雑穀米、全粒パン、蕎麦) ・いも類(こんにゃく、サツマイモ) ・豆類(納豆、おから、いんげん豆、小豆) ・野菜類(大根、カボチャ、ゴボウ、ブロッコリー) ・きのこ類 ・藻類 | |
水溶性 ビタミン | ビタミンB群 | 肌(皮膚)や粘膜の保護、皮脂分泌の調節をする。 肌の調子を整えるサイクルを改善。 | ・肉(レバー) ・魚(ウナギ、カツオ、マグロ) ・卵 ・牛乳 ・納豆 ・乳製品 |
ビタミンC | 肌のうるおいを保持し、みずみずしさやハリ感を与える(コラーゲン)。 | ・果物(アセロラ、キウイ、柑橘類、柿、マンゴー、イチゴ) ・野菜(パプリカ、ブロッコリー、芽キャベツ、ピーマン、豆苗、ゴーヤ) | |
脂溶性 ビタミン | ビタミンA | 肌(皮膚)や粘膜を正常に保つ。 | ・レバー ・卵(卵黄) ・緑黄色野菜(ニンジン、ホウレンソウ、カボチャ、小松菜) |
ビタミンE | 血行を促進する。 | ・アーモンド ・植物油(ヒマワリ油、菜種油) ・アボカド |
もちろん、内側からのケアはバランスが肝心だ。
足りない栄養素をひたすら摂取すればいいワケではないので注意しよう。
時間がない時は、コンビニの美肌食品を取り入れるのがベスト。
下記の食品なら、手軽に取り入れられるのでおすすめだ。
- ヨーグルト…整腸作用による便秘対策
- 大豆食品…新陳代謝促進による肌の再生
- アーモンドミルク…血行改善による新陳代謝の向上
- 野菜ジュース…肌荒れの防止、改善
睡眠時間の質を上げる
肌荒れを早く治したいなら、睡眠の質を上げることも欠かせない。
睡眠中に分泌される成長ホルモンによって、肌の調子を整えるサイクル(ターンオーバー)が決まるのだ。
成長ホルモンの分泌量のピークは、睡眠に入った直後から3時間前後。
寝る1~2時間前の入浴で、体温を上げておくと効果的だ。
体温が下がるときに眠りに落ちやすくなる。
また夜勤などで生活が不規則…という方は、就寝する環境を見直してみよう。
- 遮光カーテンやアイマスクを使って、日光を遮断する
- 肌触りのいいパジャマや寝具を使う
- 寝る前にテレビやスマホの光を浴びない
- 就寝2時間前に飲食をしない
男の肌荒れに関するQ&A
Q1.筋トレが肌荒れの原因になる?
A1.筋トレのしすぎは、肌荒れの原因になる可能性がある。
筋トレによって分泌が促進されるDHT(ジヒドロテストステロン)は、皮脂の分泌を増大させる働きがある。
過剰に分泌されすぎると、皮脂はアクネ菌の栄養源になりかねない。
ニキビや毛穴づまりなどを引き起こし、肌荒れの原因になる。
ハードな筋トレをする場合は、ビタミンBや亜鉛などのジヒドロテストロンを抑える食品を摂取しよう。
特に魚介類、肉類、海藻、野菜、豆類、ナッツ類がおすすめだ。
食べものは副作用の心配もないため、肌荒れ改善にも理想的である。
Q2.肌荒れを隠すにはどうすればいい?
A2.メンズ用の化粧品を使って隠すのがおすすめ。
メンズ用の化粧品は、「バレない」「保湿成分あり」「リーズナブルな価格」というメリットがある。
中でもBBクリームがおすすめだ。
男の肌色にもしっかり合っているので、メイクをしているのがバレにくい。
また、保湿成分があるので、肌に優しくうるおいをもたらしてくれる。
肌質やシーンに合わせて、使いやすいアイテムを選んでほしい。
Q3.市販薬でも治せる?皮膚科で診てもらうべき?
A3.市販の薬よりも皮膚科やクリニックがおすすめ。
どうしても肌荒れがひどい場合は、しっかり専門家に相談しよう。
市販薬よりも、処方薬のほうが効果が確実で治りが早い。
もちろん肌荒れの改善には、バランスの良い食事や質の高い睡眠も必要不可欠である。
肌荒れの原因は、バリア機能の低下や皮脂の過剰分泌など多岐に渡る。
即効で肌荒れを治すなら、体の外側・内側の両方からアプローチすることが必要不可欠だ。
正しいケア方法を実践して、肌荒れを繰り返さないことが美肌への近道だ。
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