「脂性肌向けのケアをきちんとしているのに、ベタつきが一向に良くならない…」
こんなふうに、顔のテカりがなかなか収まらなくて困っている方も多いはず。
もしかすると、ベタつき・テカりの原因はインナードライ(乾燥性脂性肌)かもしれません。
脂性肌と似ていて勘違いしやすいですが、実は顔が乾燥している状態なんです。
そこで今回は、インナードライの原因とケア・予防方法を徹底解説。
肌質の見分け方も紹介しているので、自分の肌質をもう1度チェックしてみましょう。
【この記事でわかること】
- 顔に皮脂が出る原因は乾燥!朝夕の肌状態で見分けOK
- インナードライの原因は保湿ケア不足&生活習慣の乱れ
- 保湿成分・洗浄力にこだわったケアアイテムで改善
- 水分摂取など、生活習慣の改善でインナードライは予防できる
Contents
インナードライ(乾燥性脂性肌)とは?特徴をチェック
インナードライとは、肌内部(角質層)が乾燥している肌質のこと。
実は肌が乾燥していると、その乾きを潤すために皮脂を余分に出してしまいます。
「乾燥肌脂性肌」ともいわれるように、肌の乾燥によって皮脂が過剰分泌している状態なんですね。
テカりやベタつきが顔に現れるので、脂性肌(オイリー肌)と見分けるのが難しい肌質でもあります。
ただし下記に当てはまる方は、インナードライである可能性が高いです。
- 洗顔直後はカサカサで、時間が経つと皮脂が出始める
- ニキビや毛穴の開きが気になる
- 肌のゴワつきを感じたり、皮剥けしたりする
洗顔時以外にも、「朝起きたときに顔がベタつく」「夕方になるにつれて顔がテカる」といった方は、インナードライの可能性大。
メイクをする方であれば、夕~夜に化粧崩れしやすいのも特徴の1つです。
詳しくは後述しますが、肌のゴワつきを感じたり、しっとり感がないのに顔がベタついたりするのも脂性肌とは異なります。
インナードライと脂性肌・乾燥肌の見分け方
インナードライを改善するには、まずは脂性肌・乾燥肌としっかり見分けるのが大切です。
肌質 | 特徴 |
---|---|
インナードライ | ・肌の水分量が少なく、皮脂量が多い ・時間が経つと、肌表面がカサつき→ベタつきと変化する ・顔がテカる、ベタつくのに、皮剥けやゴワつきがある |
脂性肌(オイリー肌) | ・肌の水分量も皮脂量も多く、全体的にしっとり感がある ・顔全体(特にTゾーン)がベタつき、鼻付近に黒ずみや毛穴が目立つ |
乾燥肌 | ・肌の水分量も皮脂量も少なく、時間が経ってもカサついている ・洗顔後につっぱり感が強く、粉吹きやかゆみがある |
肌質を見極めるポイントは、入浴後・洗顔後の肌状態。
顔をタオルで拭いたあと、そのまま10分~15分放置してみてください。
脂性肌であれば、洗顔後もしつこいベタつきを感じます。
乾燥肌はすぐにつっぱり感があり、ベタつくことなく乾燥する感じがあるはずです。
一方でインナードライはつっぱり感があるのに、顔全体に皮脂が出るのが特徴。
このように脂性肌・乾燥肌の両方の症状が出たら、インナードライの可能性が高いですよ。
▼「カサつくのに部分的にテカる…」という方は、混合肌かもしれません。
インナードライの原因2つ
インナードライの原因は、大きく分けて2つあります。
- 過剰に皮脂を拭き取るなど、間違ったスキンケアをしている
- 脂質の多い食事や睡眠不足など生活習慣が乱れている
①間違ったスキンケアによる保湿不足
間違ったスキンケアをしているのが、1番多いインナードライの原因。
先述のとおり、インナードライは根本的には肌が乾燥している状態です。
ただ表面が脂っこく感じるので、つい皮脂を取りすぎてしまうのがネック。
- 過剰に皮脂を取るケアをする
(拭き取りシートで何度も顔を拭くなど) - 化粧水だけたっぷり塗って、保湿クリームを塗らない
- 1日2回以上洗顔をする
- 洗浄力の強すぎる洗顔料やクレンジングを使う など
本来、皮脂は表面にフタをして肌の水分蒸発を防ぐ役割があります。
洗顔などで過剰に取り除いてしまうと、余計に皮脂を出すようになってしまうんですね。
さらにベタベタするから…という理由で、乳液やクリームで保湿ケアしないのもNG。
浸透しきれなかった化粧水と一緒に、肌の水分も一緒に蒸発して乾燥してしまいます。
紫外線ケアをしていないメンズも要注意
日焼け止めクリームを塗る習慣がないメンズも、インナードライに要注意。
紫外線は肌に対して大きなダメージを与え、肌が持つ保湿機能を壊してしまいます。
- 長時間車を運転することが多い
- 営業で外回りをする機会が多い
- フェスやサーフィン、ゴルフなど、紫外線に当たるレジャーが趣味
といった方は、インナードライを知らず識らずに悪化させていることも…。
シミやシワの原因にもなりかねないので、まずはきちんとUVケアをすることが重要です。
(関連:メンズのシミの原因は?シミ取りクリームの効果も解説)
②皮脂バランスを崩す生活習慣
心身にストレスがかかる乱れた生活習慣も、インナードライの一因。
アンドロゲンやテストステロンは、皮脂分泌を司る男性ホルモン。
ストレスを感じるとホルモンバランスが乱れて、皮脂量の変動が大きくなります。
そこにターンオーバー※の乱れも加わることで、乾燥した古い皮膚がなかなか排出されずインナードライになりかねません。
※古い皮膚と新しい皮膚が入れ替わる変わる仕組みのこと。
- 脂質の多い、脂っこい食事ばかりする
- 寝る時間が不規則だったり、睡眠時間が短い
- 水分をあまり摂らない
- 仕事やプラーベートで心身に強いストレスを感じている など
また「冷暖房の効いたオフィスに長時間いる」など、乾燥した環境に滞在する機会が多い方も要注意。
乾いた空気は肌の水分を吸収して、乾燥肌を招くことも…。
スキンケアだけでなく、心身に負担をかける習慣も見直すべきでしょう。
インナードライ改善には「スキンケアの見直し」がおすすめ!
インナードライを改善するには、まずはスキンケアを見直しが最優先。
特に脂性肌や乾燥肌と勘違いしていた方は、さっそくインナードライ用のスキンケアに切り替えるのが1番の対策になります。
- 化粧水や保湿クリームは保湿を重視して選ぶ
- 肌に刺激を与えすぎない洗顔料・クレンジングを使う
化粧水で内部を保湿→乳液・保湿クリームでフタをする
まず化粧水は、肌の内部から潤す保湿成分配合のものを選んでください。
先述の通り、インナードライは肌の内部(角質層)が乾燥している状態。
まずは「皮膚の奥にたっぷり水分を蓄える成分」をチョイスしましょう。
- セラミド:肌細胞の隙間を埋めて水分蒸発を防ぐ
- コラーゲン:肌の深部(真皮層)を構成し、水分を蓄える機能を整える
- ヒアルロン酸:肌内部の水分をキープし肌をふっくらさせる
- アミノ酸:肌の保湿成分を生成し、内部に水分を蓄える
化粧水で潤したあとは、肌にフタができる油性の乳液・クリームで保湿が必須です。
ワセリンやホホバオイル、スクワランといった成分がオススメ。
特にホホバオイルやスクワランはヒトの皮脂に近い成分で、表皮を自然にカバーしてくれますよ。
インナードライの改善するには、「化粧水で潤す&保湿剤でフタをする」のが鉄則です。
定期的にミストタイプの化粧水を振るのもオススメ
洗顔や入浴以外で保湿するなら、ミストタイプの化粧水の活用もオススメです。
時間が経過すると乾燥して皮脂が出てくるインナードライには、こまめな保湿が効果的。
ミストタイプなら数時間に1度シュッとスプレーするだけで、手軽に保湿ケアできます。
ミニサイズでも展開しているので、外出先やオフィスでも手軽に使えますよ。
また特に肌が弱い方は、エタノールが入った化粧水は避けるようにしましょう。
エタノールは肌に強い刺激を与えたり、水分蒸発を促したりするリスクがあります。
「アルコールフリー」「アルコール無添加」と記載されているものだと安心です。
低刺激のクレンジング・洗顔料で洗顔する
洗浄力のやさしい洗顔料を選ぶのも、インナードライ改善には重要。
インナードライは表面がテカっているので、ついサッパリと洗い上げる洗顔料を使いがち。
しかし肌内部が乾燥している状態は、刺激を受けやすくデリケートです。
低刺激の洗顔料は、下記の成分が配合されているか注目してみてください。
- アミノ酸系の洗浄成分
(ラウロイル~、ココイル~と表記されているもの) - 水溶性の保湿成分
(ヒアルロン酸やセラミドなど)
さらにクレンジングを使用するときは、皮脂を取りすぎないものがベスト。
ミルクタイプ・クリームタイプ・ウォータージェルタイプなど、肌当たりのやわらかいテクスチャーのものを選びましょう。
また、ゴシゴシと強く洗顔をしてしまうと肌表面の必要な角質まで落としかねません。
内側から外側に円を描くように優しく洗顔するように心がけ、水分はポンポンと押さえるようにやさしくタオルで拭き取ってくださいね。
インナードライを予防・対策する生活習慣4つ
インナードライを繰り返さないためには、生活習慣の改善も大切。
毎日の行動を少しだけ変えて、インナードライを未然に防いでいきましょう。
- 1日1.5L以上を目標に、こまめに水分を取る
- ルーティンや就寝時間を見直して、質の高い睡眠を確保する
- 季節を問わず、日焼け止めクリームを塗って紫外線対策を徹底する
- 肌の健康を維持するビタミンを積極的に摂取する
こまめに水分補給する
インナードライを予防するには、日頃からこまめな水分補給を心がけましょう。
目安としては、1日1.5L以上を目標に水分を飲むのがベター。
体内から水分補給することで、肌の水分不足を防止できます。
ただし水分を取るときは、カフェインの入った飲み物をメインにしないことが大切。
コーヒーや緑茶には利尿作用があり、かえって体内の水分を排出しかねません。
水をメインに、上手に水分補給するようにしてください。
質の高い睡眠を確保する
睡眠の質を高めることもインナードライ予防には欠かせません。
睡眠には疲労回復の他に、ターンオーバーや皮脂の分泌量を整える役割があります。
美肌を司る成長ホルモンは夜の睡眠中に分泌されるので、夜にしっかり眠るのが重要です。
特に入眠調後の3時間をぐっすり眠ることを心がけましょう。
- 毎日同じ時間に就寝するのを心がける
- その日の夜に入浴し疲れをとる
- ソファーや床ではなくふかふかした布団で寝る
- 入眠前に体をあたためる
(ホットドリンクを飲む、ストレッチするなど) - 寝る直前にPCやスマホを見ない
上記のように寝る前のルーティンを見直して、眠りやすい環境を作るのも大切ですよ。
紫外線対策を徹底する
インナードライ解消には、紫外線対策の徹底も必須です。
外出前には、必ず日焼け止めクリームを塗るようにしてください。
紫外線を遮断する強さを示すSPFに注目してください。
ただSPFの数字が高いほど効果が高くなりますが、その分肌に刺激を与えてしまいます。
肌に合わない日焼け止めクリームはかえって肌の乾燥を促すので、シーンによって使い分けるのをおすすめします。
- 数分~1時間程度:SPF10~20
(近所のコンビニに行くなど) - 1時間以上:SPF30~50
(長時間外周りをする、車を運転する、レジャーに行くなど)
もちろん夏だけでなく、1年中紫外線ケアをするのがベストです。
また、窓越しやくもり空であっても紫外線は照射しているので注意してくださいね。
タンパク質・ビタミンを積極的に取る食事をする
インナードライ改善には、肌の健康を維持する食生活を意識することも重要。
下記のようなタンパク質・ビタミンをたっぷり取れる食材を積極的に摂取してみてください。
身体の内面からもケアして、よりいっそう肌に磨きをかけていきましょう。
食事改善が難しいかたは、サプリメントでビタミン・タンパク質を摂取するのもアリ。
忙しくて食事でまともに摂取することができない日に、サプリメントで栄養素を補っていきましょう。
ただし、サプリメントに頼り過ぎるのはNG。
あくまで補助として、基本的にはしっかりと食事を摂るように心がけてください。
表面のテカりやベタつきで、脂性肌と勘違いしがちなインナードライ。
肌の乾燥で皮膚が過剰分泌されている可能性を疑うのが、改善の第一歩です。
インナードライを解消するには、スキンケアと生活習慣の改善が欠かせません。
【スキンケアのポイント】
- 化粧水
セラミドやヒアルロン酸など、肌内部を潤す保湿成分が配合されているか確認 - 乳液・保湿クリーム
ホホバオイルやスクワランなど、油性の保湿剤を選ぶ - 洗顔料
アミノ酸系の洗浄成分や水溶性の保湿成分が配合されているか確認 - クレンジング
ミルクタイプ・クリームタイプ・ジェルタイプの低刺激のテクスチャーを選ぶ
【生活習慣改善のポイント】
- 1日1.5L以上を目標にこまめに水分補給する
- 入眠直後の3時間をメインに、夜にきちんと睡眠を取る
- シーンでSPFを使い分けながら、日頃から日焼け止めクリームを塗る
- タンパク質・ビタミンB群を中心にした食事を意識する
まずは洗顔後の肌の様子を見て、自分の肌タイプをしっかり見分けましょう。
肌タイプに合わせて適切なケアを続けるのが、美肌への絶対条件ですよ。
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